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TOUNKY WOOD WORKS Blog

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我が家のキッチン・シェルフ

 
友人にはよく、「自宅の家具って全部、takeが作ってるの?」と質問をいただきます。

いつもどう回答していたか定かではありませんが、
この場でキチンと回答するなら「40%くらい…」です。

いつかは100%なTOUNKYハウスを持ちたいと思っていますが、
なんせ引越しの多い私達夫婦。

リビングが12畳になったり、4.5畳になったり、和室になったり洋室になったりします(笑)

なので、現状takeに作ってもらう家具は小ぶりな物がメインです。

画像は6〜7年前に製作の、ローズウッドを使用したキッチン・シェルフ。

「炊飯器とお米を同じ場所に置きたいんだよね…」

と、相談して出来上がったもの。

2段目、3段目の板はスライドで引き出せるように。

指物(さしもの)という日本の伝統工芸の技法で製作している為、
クギやレール等の金具は一切使わず、木材だけを組み合わせたものです。

毎日板を引き出して、お米を計って研ぐ。
年月が経つと引き出す感覚が滑らかになっているのにふと気付き、
最近になって改めて秀逸だなぁと実感したので記事にしてみました。
(完全なる手前味噌ですが…)

さて、今日もご飯を炊きましょうかね。。。
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房総移住決断と私たち。


青い空にキラリと佇む、白い建物。

初公開、TOUNKY工場の外観です。

けっこう本気な町工場、私達夫婦が一番ビックリしています。

とりあえず、工場の話は置いておいて…

先日HPを復活させ、こちらのブログも久しぶりの更新。
HPにもブログにも『アクセス解析』という機能があるので、
どのくらいの数の人達が、どんなページに興味があるのか…。
というのを参考にしています。

中でも、HP内の「about」というプロフィール的なページにアクセスが集中しています。

きっと、最近作品をインスタグラムというSNSに掲載し始めたり
今春のイベント出店の情報掲載から訪れてくれる方などが多いんだろうなぁ…
と、分析すると共に、単純に『何者やねん!』と思われている事を自覚しました(笑)

そりゃ、そうだ。
ブログは長いこと止まっていたし、埼玉から千葉に引っ越してるし…
だけど野外フェスにはしれっと出店しているし…。

肝心のイベント出店での出店者プロフィールでは、文字数などの指定の関係上、
「千葉県の鴨川に工房があって、主にイベント出店をしていますよ。」
と、説明するしか出来ず。。。

だけど、細かく説明するには文字数も莫大になるし、時間もかかるから、
「とりあえず、会ってお酒でも飲んでゆっくりしようよ。キャンプする?」
と、なってしまう基本的にダメな夫婦。

そんなわけで、前置きすら長いのに、自己紹介です。
よく聞かれる事をざっくり書いてみます。

私達夫婦、音楽とキャンプが好きです。
すぐに火をおこして食材を焼き始めます。
知り合ったのはアフリカのジェンベという太鼓サークルです。
交際当時、Takeは大手の家具製造会社に働き修行中でした。
結婚し、仕事では家具を作り、「いつか独立するぞ!」と自分のブランドである
TOUNKY WOOD WORKSを立ち上げたのが2007年。

元々音楽好きなので、休日はイベントに遊びにいくというスタイルの中、
アフリカの太鼓を習っていた時のメンバーにモノ作りを生業にしている人も多かったので
「作ったものを売ってみよう。」という気軽な気持ちで始めたイベント出店。
そうして各地に顔を出していると、そこは野外イベント、
お店の後ろにテントを張ってのキャンプスタイル。自然と輪が出来るし、
出店者泣かせの悪天候も、ある意味「戦友」という形で助け合い、仲間が増えていきます。

そこからイケイケな性格もあり、2010年に埼玉県入間市のジョンソンタウンという
米軍ハウスの跡地を利用したアメリカンタウンにアトリエ兼ショップ兼カフェをオープン。

ジョンソンタウンに理想的な物件がある!というだけの、完全な見切り発射。
物件獲得までのおよそ3ヶ月、ネットや本で必要な申請や書類を猛勉強。
いよいよ事実上の独立となりました。

ショップとカフェのほうは、ご近所さんやペットOKという形態での常連さん、
野外フェスで知り合った人々という幅広いお客様のおかげで3年半が経過。
しかし、そのうちにTakeの製作の仕事が忙しくなり、
近くの工場を間借りする形でお店には不在。
人を雇うほどの器はなかった為、観光地化した街のカフェを1人でこなす事もありました。

そこで最初の決断。
お店を閉店して、原点に戻ろう。
と、いう事で、TOUNKYを主体とした製作重視のスタイルに変更。
近くの空き家を借りて、改装して…
イベントにも積極的に出店し、時には新潟の現場から静岡の現場まで、
2週間の旅をしたりと、バタバタながらも楽しく暮らしていました。

しかしそこから1年半、2度目の決断の時がやって来ました。
家具職人というネットワークの中で、Takeが以前働いていた会社から
「閉鎖する木工所をやってみないか?」というお話でした。

場所は千葉県の鴨川市、機械は全て揃っている。

埼玉にはお店をやっていた時に出来た多くの愛すべき友人もいるし、
改装した家もやっと快適になってきたし…

でも、どこに行っても友人とは繋がっているし、新しい出会いもあるし、
最近は空き家の改装がキッカケで家具やインテリア雑貨の仕事も広げたいし…

何よりも、これが結婚当初思い描いていた、本当の意味での独立なのかもしれない。
と、移住を決断しました。

今年で9年目。
まだまだ夢の途中。
Take自身の努力も勿論だけど、出会った人々に助けられてここまで来ました。
苦労もしました。
もしも、苦労一つで1ポイントのポイントカードがあるならば、
余裕でスタンプ満タン、何かいい事下さい!と常に思っているし、
悩んだ時は、「悩んで時給が発生するならしっかり悩むけど、そんな暇はない!!」
と、前向きな姿勢をこの数年で学びました。

これが改めましてのTOUNKY WOOD WORKSです。

こんな長文が許されて発信出来るなら、ブログを書くのもいいもんだ♪



房総ライフと木の器

 

すっかりご無沙汰の更新になってしまいました…。
私達、TOUNKY WOOD WORKSは昨年の夏に千葉県に移住し、
鴨川市という場所に工場を構え、君津市という場所で生活をしています。

相変わらず2人と愛犬1匹の、安定の引越しバタバタ劇から
空き家をセルフリノベーションするサグラダファミリア生活。

そんないつも通りのTOUNKYにも、ちょっぴり成長の兆しが見えてきたので
この場で最新の状況をお伝えしたいと思います。

最近、オーダーメイドでのご依頼をきっかけに、
長年構想を練っていた、「木の器」が形になりました。





こちらはお子様のお食い初めから、長く使える食器が欲しいとご依頼頂いた、
『お食い初めセット』です。


栓(せん)という白木の木材を使用し、食用のクルミオイルで仕上げました。




そしてこちらは、以前ダイニングテーブルのご依頼を頂いたご夫婦に
お子さんが誕生し、その仲間達が「こだわりのある夫婦にはこだわりを!」
というサプライズでご依頼頂いた出産祝いの『プレート、カップ、スプーンのセット』

木材は全てチークを使用。
同じ材種でも木によって色の変化があるので、ダイニングテーブルとの相性と、
立体的なバランスを考え選択しました。

仕上げは学校給食の木の器にも採用されている特殊な仕上げ材を使い、
ギフトである事を考慮し、お手入れが比較的簡単で、水にも強い仕上げを施しました。

最近、歳を重ねるにつれ、お客様の近況の変化を感じています。
結婚、出産、中には「家を購入するので、家具をお願いしたい!」というお声まで。

TOUNKYを始めた頃は、都内の小さなギャラリーで家具やインテリア雑貨の
展示をしていましたが、イベント出店を機にアクセサリーの製作を開始。

各所で音楽やファッションに敏感な方達と出会い、
今では会場でTOUNKYアクセを身につけてくれている方達を沢山目にします。
そのアクセサリーがお客様とどこかへ旅をして寄り添っているという事。
これはアクセサリーの特権だったりします。

そのお客様達から、嬉しい転機を聞かせて頂く機会が増えていき、
一緒に歳を重ねているんだなぁ、と改めて実感しました。

アクセサリーが「どこかへ連れていく」ものならば、
器や家具などのインテリア用品は
「TOUNKYのあるお家に帰ろう」というのがコンセプトです。

この8年間やってきて、特別な物をチョイスする時にTOUNKYを選んで頂けるというのは本当に嬉しい事。

これからもお客様と一緒に時代を過ごしていきたいと思います。

そうそう、今年の出店からは木の器をお披露目出来るよう準備をしています。
是非、会場で生の木の器をご覧下さい!

また春から皆様との再会を楽しみにしています。

そして、ブログもマメに更新出来るようにしますので、今後ともお付き合い下さい!!

『東京ピクニック2014』レポート!

先週末は東京・立川市の昭和記念公園で行われた『東京ピクニック2014』へ
出店&ワークショップで参加しました。

天候に恵まれ、ピクニック日和となった2日間。
TOUNKYの野外出店は今年はこれが最後…。
今回は趣向を変え、初の試み「木の看板作りワークショップ」を開催。
ケヤキの板にペンキや天然素材のパーツを使ってオリジナルの看板を作るという
今までお箸やスプーン等、木工技術を指導するのとは違い、
お客様の感性を第一に活かした、子供から大人までを対象とした工作教室。


これが意外にも大好評で、次から次へと参加をご希望のお客様の対応に追われ、
全ての作品を画像に納める事が出来なかったのがとても残念ですが…

撮影にご協力頂いた一部の方の作品をご紹介してみたいと思います。
小さなお子様をご夫婦交代で見ながら、表札作りに挑んだクマガイさんご夫婦。
「楽しいですね、時間忘れちゃいますね!
なかなか自分で材料準備してまでやらないから…。」
と、奥様。しかしこの抜群のセンス!

育児が中心の生活の中で、ご自身の中の感性に向き合いながら旦那様と創りあげた作品。
理想的な夫婦のあり方に、私もほっこりさせてもらいました。
そしてこちら、お洋服の色使いが個性的なご夫婦、ナカムラさんファミリーの作品。
「WELCOM」という文字を、これまた個性的なデコレーションで製作。

画像ではわかりにくいのですが、奥様は赤ちゃんをおんぶしながらの挑戦!
泣き出しそうな赤ちゃんを、時折ユラユラと全身であやすお母さん。
ピタッと泣き止む姿に感銘を受けました。母のたくましさは偉大ですね。
そしてお次ぎは「SMILE」という文字を可愛く表現したワダさん夫妻。

実はコチラは奥様が製作したもの。
取りにいらっしゃった旦那様は、奥様の力作に驚きの表情!
「嫁さんがちょっと行って来るって言ってなかなか帰って来ないと思ったら、
こんなスゴいの作ってたんだ〜。へぇ〜!」と感心のご様子。
『惚れ直す』というのは、こういう事をいうんじゃないでしょうか…(笑)
それを目の当たりにした私も幸せを頂きました。
そして、最後はサヨコちゃん(左)&カゴちゃん(右)の仲良しガールズ。

サヨコちゃんの「全力朝ご飯」は、イベント出店時の看板に…との事。
伝えたい部分はペンキで明確に、あとは可愛く。というデザイン構成もバッチリ。

カゴちゃんが製作したのはなんと!「お香立て」
「小さい穴ってあけてもらえますか?」とお香を差す穴を申し出た
カゴちゃんの提案に、takeも大喜び!
一枚の板を使った発想の転換に脱帽です。


こうして開催した「木の看板作りワークショップ」

実はご紹介した以外にも、沢山の方々のドラマがそこにはありました。

引っ越し間近で、新しい家の自分の部屋の看板を作った中学生の男の子。

フリーマーケットに出店する看板を仲間同士で製作したチーム。

来年に結婚式を控えたカップルが挑んだ、ウエルカムボードの製作では、
ウエディングケーキも真っ青な「初めての二人の共同作業」に。

枝をノコギリでカットし、男性の役割を全うする新郎と
赤いヒモでハートをデザインする新婦。
ボンドで貼付ける際にはお互いが慎重にパーツを押さえながらの二人三脚。
そんなお二人からは終始、幸せのオーラが漂っていました。

そして最も印象的だったのは、お子様の感性にまかせ、
自由に製作を見守ったママさん達の姿。

お母さんに対して、「イヤ!口出さないで!」と言っているお子様が多数いました。

しかし、takeや私が「こういう風にも出来るよ。」と提案すると、
快く受け入れてくれました。

自分の好みは主張し、第三者の提案を聞き、吸収する。
コラボレーションへの発展。

それは大きな成長への過程であり、人との折り合いを学ぶ事なのかなぁと感じました。

単に、子供ながらにキチンと私達に気を遣ってくれていたのかもしれませんが…(笑)

そんな中、私自身ボンヤリと思い出した事がありました。

幼少期の超絶カリスマ、お祭り屋台『らくがきせんべい屋』のオジさんの事を。

「えびせんべい」というキャンバスの中に、水飴で好きなモノを描き、
最後にカラフルなチョコスプレーをかけてもらい食すというシンプルなシステム。

しかしそこにもルールがあって、「全面のただのベタ塗りは禁止」という、
せんべいとチョコの比率を自分で考えなくてはいけない真剣勝負。

チョコ率を上げるため、自分の名をカタカナ2文字ではなくローマ字4文字に。
文字は大きく太く、それを最後に丸やハートで囲むのは鉄板。

と、オジさんのルールを破らぬよう、頭を使い挑んだ経験を…。

今回の「木の看板作り」も、それに通じるものがあるなと。

どんぐりや松ぼっくり、貝殻や枝をいかに色んな種類で木のキャンバスに埋められるか。

小さな子供にはまだ無理とか、大人の基準ではなくて、
子供の世界のルール基準を見させてもらう貴重な時間となった気がします。

正直、このワークショップを開催するにあたり、準備はすごく大変でした。
材木屋さんで看板の木材を選出し、磨いて、オイルを塗り乾燥させ、
台風の翌日にはほぼ1日費やし森の中で折れた枝やどんぐり帽子、松ぼっくりを大量に
拾いに行き、と本業の製作は度外視の作業の日々。

しかし子供達に、オモチャ屋さんで購入して集めるカードやパーツも魅力的だけど、
季節や天候を見ながらの自然のパーツを狩りにいく冒険、それを活かしたオリジナルの作品。

自然が放出するものには全て、アートの可能性が秘められている。

そんな事を少しでも感じてもらえたらという願いを込めたワークショップでした。

だけど結果的には私達自身がとても勉強になったという事、

沢山の方々の人生のドラマを見せて頂いた事。。。

アクションを起こせば、そこには予期せぬステキな出来事が待っている!!

今回はそんな気持ちを実感出来たワークショップとなりました。

ご参加頂いたみなさま、ありがとうございました!!

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